今日のふとす

モットーは「毎日開店」。

積み重ねるのは沈黙

トンネルの入り口は明るい。

中へずんずん歩いていくとやがて、

さっきまで差していた光はもう届かない。

出口まであとどれくらいだろうか。

ちゃんとたどりつけるだろうか。

わからないけれど、わからないからこそ、

暗闇のなかをじぶんの足で歩いてゆく。

「考える」ということは、

そういうことをいうのだと思う。

どれだけ些細なことであっても、

だれかの言葉に影響を受けていたとしても、

じぶんの足で、じぶんの中にあるトンネルを、

奥へと歩かなければ見つけられない光がある。

 

トンネルの中はじぶん以外だれもいない。

ただただじぶんの足音が響いている。

孤独と沈黙に身をゆだね、ひたすら自問自答を続けるなかで、

ことばに宿るものがある。

たくさんのことばを費やすのでなく、沈黙を増やす。

積み重ねた沈黙が、小さくて少ない、生きたことばを生むのだと思う。

 

「ことばの幹と根は沈黙なんです」

吉本隆明さんのことばを思い出す。