今日のふとす

モットーは「毎日開店」。

創造すること

・マンガというものがずいぶん軽く見られていた時代があったそうな。

「そんなものは子どもの読み物だ」などと、

大人のフリした大人たちは口にしていたらしい。

そういう人たちは、そもそも本を読んでいたのか。

それはそれで疑わしいところでもある。

ま、そんな時代から時を経て今、

大人も子どももマンガを読む時代である。

そして日本のマンガは国境を越え、世界中で読まれる読み物として、

またアニメという映像分野として世界の人々に愛されている。

それだけマンガというものには、

人の心を動かす力があるのだとぼくは思う。

 

そんなぼくが最近心動かされているマンガ、

「町田くんの世界」の第3巻が発売されていた。

このマンガについては以前この場でオススメしたこともあるから、

今日は多くを語るのはよそう。

 

・昨年NHKで放送していた「未来のために」という番組の中で、

山田洋次監督や美輪明宏さんが話していたことを思い出した。

その内容は「戦時中はいろいろなことが禁止されていた」というものだ。

音楽は軍歌のみで、白米や卵が高級品。

色も禁止されていて、おしゃれなんてできるわけがなかった。

ようやく戦争が終わり、次第に配給が増えてきたりすると、

これから世の中がどんどんよくなっていくということを、

子どもながらに感じた。

そして「いい音楽が聴きたい。いい映画が観たい」という欲求が、

自然と溢れてきたそうだ。

そういう時代に必死で生きた人たちが積み上げてきたものの上に、

いつの間にかぼくは立っている。

そんなことに普段のぼくは気づくことはない。

だけど、マンガを読んでいると、

ふとそんなことがよぎったりする。

 

その時代のマンガ家の書いたマンガを読んで、

マンガ家になろうとした人がいた。

大人には相手にされないような時代だったけれど、

大事な何かをマンガから感じて大人になった人たちがきっといた。

目には見えないけれど、

確固たる血脈のような意志がそこには続いていて、

そのおかげで今、ぼくは楽しませてもらっている。

いろいろなことを感じて、学ばせてもらっている。

一人のマンガ家の向こうに、たくさんの人を感じるのだ。

 

創造することは、繋ぐことでもあると思う。

今日まで繋いできてくれた人がいたからこそ、

今日までの文化があって、これからも繋ぐ人がいる限り、

文化は続いてゆくと思うのだ。